ビジョンコペンのいう「FRレイアウト」はシリーズハイブリッドではないかという妄想とコンパクトカーを後輪駆動にする理由

ジャパンモビリティショーの発表概要で、ダイハツがビジョンコペンというのを公開しました。
公開されている情報としては1.3リッターのエンジンを採用したFRレイアウトを採用しているということ。あとはサイズです。
ダイハツが使う「FRレイアウト」という言葉が、単純なFRではないんじゃないだろうかという疑問を動画にしました。

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要するに、縦置きエンジンと電動ハードトップを組み合わせると、発表されている全長3,835mmには収まらないだろう、という内容です。

ちなみにサイズは
ヴィジョンコペン
全長 :3,835mm
全幅 :1,695mm
全高 :1,265mm
ホイールベース:2415mm

現行のスイフトに近くて、スイフトをベースにするんじゃないかと妄想しています
スイフト
全長 :3,840mm
全幅 :1,695mm
全高 :1,500mm
ホイールベース:2450mm

横置きエンジンの初代アウディTTがこんな感じ
アウディTT(初代)
全長 :4,041mm
全幅 :1,764mm
全高 :1,346mm
ホイールベース:2,422mm

FRならエンジンを縦置きにします。
エンジンを縦置きにすると、前から補機類、エンジン、トランスミッションを配置するスペースが必要になり、フロントノーズが長くなります。
限られた全長でフロントノーズを長くすると、リアトランクが狭くなります。

オープンカーでもなく、オープンカーでもソフトトップなら収まるかもしれませんが、全長3,835mmに縦置きエンジンとハードトップの収納スペースの確保は難しいと思うのです。
マツダロードスターRFのようにピラーを残すタイプなら、可能かもしれませんが、歴代コペンは違います。
発表されたビジョンコペンは初代コペンらしい外装ですから、コペンらしさとして電動ハードトップは継続するでしょう。

では、なぜFRレイアウトかといえば、後輪をモーターで駆動するのではないでしょうか。
エンジンは発電だけに使う、日産のe-POWERと同じシリーズハイブリッドであれば、後輪駆動でもエンジンを横置きにできます。
横置きエンジンであれば、フロントノーズは短く済みます。
フロントノーズが短ければ電動ハードトップを格納するスペースを確保できます。

動画には入れていませんが、じゃあ、なんでモーターで後輪駆動にするのか疑問があります。
大きなバッテリーを使って電動ハードトップの動きを高速化したいのかもしれませんが、恐らく違うでしょう。
スポーツ走行向きだから、でしょうか。
重量がかさむ電動ハードトップの車がスポーツ走行に向いているとはいいがたいでしょう。

私はEV移行への準備運動みたいなものだと妄想しています。
どうして後輪駆動がEV移行への準備運動かというと、EVは後輪駆動が多いからです。
トヨタのbZ4xは前輪駆動ベースで、トヨタは当初EVでも前輪駆動ベースを考えていました。
しかし、世界的にはEV専用プラットフォームは後輪駆動ベースの方がずっと多いのです。
日本メーカー並みにFFが好きなフォルクスワーゲンですら、最初から後輪駆動を選んでいます。

後輪駆動の経験値を積むために後輪駆動を増やしたいんじゃないかと妄想しています。特に後輪駆動が少ないコンパクトカーで。
後輪駆動のコンパクトカーを作って経験を積もうにも、プラットフォームから作るわけにもいきませんし、キャビンが狭くなるFRはコンパクトカーに求められません。
FFベースのシリーズハイブリッドで後輪駆動に仕立てたとしても、FFに慣れている方には運転が難しいかもしれません。
そこでコペンに白羽の矢が立ったのではないか、という妄想です。

コペンを選ぶ人なら後輪駆動でも問題ないでしょうし、純粋なスポーツカーと比べたら普通の使われ方をするでしょう。
もしかしたら年間走行距離が長く、少ない台数でも多くの経験を積めるかもしれません。
MTを採用しろという声も少ないでしょう。

というわけで、市販はされるけど横置きエンジンのシリーズハイブリッド、という妄想でした。