リセールバリューを狙った新車の選び方

リセールバリュー、買取価格を考えた新車選びもありだと思います。5年後の買取価格は新車購入時の半額程度から1/5くらいが目安ですが、1/5よりも半額程度で買い取って貰えるならその方がいいに決まっています。もちろん、好きな車を選ぶのが一番ですが。でも、買い替えを考えたらリセールバリューを考えずにはいられません。というわけで、買取価格が高い新車選びについて。

排気量は少ない方

3.5リッターと2.5リッターの2種類のグレードがある場合、中古車としての買い取り額はそれほど変わりません。3.5リッターの方が新車の時は高額なのに。
どうしてなのかというと、中古車の場合は排気量が小さいものの方が売れるから。中古車を購入される方は維持費を強く意識するので、排気量が少ないグレードの方が売れます。排気量が大きい方は売れにくいので、買取価格は期待できません。新車購入時の価格と下取り価格を考えると同じ車種でも低排気量の方が(維持費を考えても)断然お得です。

ディーゼルの方

デリカD5など、ガソリンエンジンディーゼルエンジンの2種類が用意されている場合、ディーゼルエンジンの方が買い取り価格が期待出来ます。これは単純にディーゼルエンジンの方が丈夫なため中古市場で人気があるため。ディーゼルエンジンは10万キロまでは慣らし運転、なんて言う人もいるくらいです。
ただし、マツダに関してはスス問題があるため、必ずしもディーゼルの方が買い取り価格が上、ということはないようです。

スポーツカーならMT

最近はスポーツカーならMT一択、という事もなくなってきたのですが、中古車の買取価格は圧倒的にMTの方が高くなります。MTが高いというよりもATが安い、という方が正確かもしれません。ものによってはATはMTの半額くらいは覚悟しておいた方がいいかもしれません。最近のものであればスイスポや86は断然MTで中古車市場ではATはまるで人気がありません。

スポーツカー以外にもハイエースはMTの方が買い取りは期待出来ます。またFRセダンもMTの方が人気があり、数が少なくなってきたマークIIやチェイサーなどはATからMTへ取り替えする方もいます。海外ではハイエースもATからMTへ入れ替えるようです。

ちなみにMTの方が人気がありそうなジムニーは新車販売時で既にATが7割り以上あるそうで、中古でもそれは同じで買取価格に大きな差はありません。

2番人気の軽

軽自動車は下取り価格が悪くありません。維持費も少ないことから中古車市場でも人気があるからです。
ただ、軽自動車は人気があるものとそうでないものとの差があり、また新車で人気があったものは中古車市場でも沢山在庫を抱えるため、車種によっては思っていたほどではないと感じるかもしれません。
例えば、リセールバリューを考えるなら売れまくりのN-BOXよりもハスラーの方がいいかもしれません。古いラパンが人気であることを考えると今ならミラココア、ムーブキャンバスあたりも買い取りが期待できそうです。他にも定番の軽トラも下取り価格が高くなります。

ランドクルーザー

リセールバリューではトップクラスのランクルを選んでおけば間違いありません。アメリカでは新車から平均すると9年以上乗られているそうです。日本では10年10万キロなんていいますが、アメリカで販売される中古のランクルは20万マイル(32万キロ)以上がほとんどとのこと。それでも値段がつくのがランドクルーザーです。
ランドクルーザー以外ならハイエースも。ただし、どちらも盗難が多い車なので対策は必要です。

まとめ

他にも車のタイプによって、リセールバリューはかなり変わります。今のところ最も人気がないのはセダン。一番人気はSUV。5年後の中古車市場でSUVが人気かどうかはわかりませんが、今の様子を考えると5年後もまだまだSUV人気が続くと思われます。SUVでもバッテリーのヘタリが気になるハイブリッドは微妙でディーゼルは丈夫さで人気が続いているんじゃないかと予想します。
他には、大型化とステーションワゴンの不人気の現状からカローラフィールダーは5年後の中古車市場で人気が出ているかもしれません。

日産は車種激減?の怪文書について考える

bestcarweb.jp

面白い記事が出ていたので考えてみたいと思います。
怪文書の類ですが、

◎年明けの販売戦略会議で、日産自動車から方針が(各販売店に)伝えられた
◎世界全体の中で、日本国内での販売比率は6%に満たない(実際には2017年の累計ではグループ全体で6.5%、日産ブランドだけだと9.6%)
◎そこで販売比率を上げるため、不採算車種の整理統合を進める
◎マーチ、キューブ、ジューク、ティアナ、スカイライン、エルグランド、シーマは撤退もしくは三菱とのOEM車に転換
◎次期セレナはデリカD:5と共同開発車となる
◎当面の新規モデルはEVが一台

こんな感じ。TwitterFacebookが出処ということですが、そちらの方は見ていません。

デリカとセレナ

デリカとセレナでプラットフォームを共用することは、ちょっと考えにくいでしょう。共用したところでデリカは魅力が消えてしまい、まず売れないので共用する意味がありません。
デリカと日産の何かを共有することはありえても、それはセレナではないでしょう。

セダンは整理がありそう

日産が日本で販売しているセダンはシルフィ、ティアナ、スカイライン、シーマ、フーガです。
ティアナ、スカイラインはどちらか一つになるかもしれません。どちらか一つであれば十分と考えるとスカイラインを残すでしょう。スカイラインを残してシーマも廃止、というのもあり得るでしょう。
ティアナは北米や南米、中国向けには残ると思いますが、日本ではセダンが売れないので廃止はしょうがないかと。

エルグランド廃止はあり得る

この怪文書の中では、エルグランド廃止の可能性が最も高いのでは?
新しいジャンルを作ったエルグランドですが、モデルチェンジの度に影が薄くなって、今ではすっかりトヨタのアル・ヴェルに負けてしまっています。ワンボックスは世界的には売れず、今では日本独自のジャンルと言ってもいいくらいなので、怪文書にもある通り日本での販売割合の少なさを考えるとエルグランドを廃止する可能性は十分にあります。その場合、エルグランドに相当するラグジュアリーな3列シートSUVを導入するでしょう。

コンパクトカーの整理は不透明だけど

マーチ、キューブ、ジュークに関しては微妙ですが、とりあえずジュークの廃止はないでしょう。ジューク後継として北米にも導入されたキックスがジュークの変わりに入ると予想しています。でなければ、三菱のエクリプスクロスのガワを変えたものがジューク後継として日本に導入される可能性もあるのかもしれません。

私はキューブは続けるべきだと思います。キューブのライバルだったトヨタシエンタからJPNタクシーという派生が生まれています。JPNタクシーはユニバーサルデザインとしてのベンチマークになると思います。世界でトヨタフォルクスワーゲンと渡りあうつもりであれば、ユニバーサルデザインの意識した車を日産も販売すべきでしょう。キューブじゃなくてノートをベースとしてもいいのですが。

ヨーロッパで販売されているマーチ、マイクラは既にフルモデルチェンジしていますが、日本導入の噂すら出てきません。マーチの名前を捨てるとは考えにくいと思います。三菱のミラージュOEMという話しもありますが、ルノーではなく三菱がコンパクトカーを開発する意味がよくわからないので、ミラージュのOEMでマーチはちょっと考えにくいのでは?

その他の車

あと商用車のNV200とキャラバン。キャラバンはなくなってもおかしくないような気がします。キャラバンのライバル、ハイエースが強すぎるので。キャラバンと比べるとNV200は低床のせいか沢山走っています。FRのライトエース(タウンエース)よりも多いんじゃないかと思います。

EVに関してはi-MiEVの後継を販売するでしょう。EVの使われ方の一つにシティコミューターが想定されているので、小型のEVを日産が一から開発するとは考えにくいので既に開発中といわれるi-MiEV後継を日産が販売すると思われます。

日産と三菱の技術

三菱はPHEV(プラグインハイブリッド)で先行しているので三菱のPHVを日産やルノーブランドで販売する可能性は高いでしょう。アウトランダーPHEVを残して何を廃止するかというと、エクストレイルでしょうか。そこそこ売れているエクストレイルとヨーロッパで売れているキャシュカイ(エクストレイルのショートホイールベース)をわざわざアウトランダーに置き換えるというのはないでしょうか。日産がPHVをどういった車種で展開するのか気になるところです。

日産の技術と三菱の技術、それぞれの強みを考えると日産は可変圧縮エンジン、三菱は4WDとディーゼルエンジン、PHVがあります。これらを組み合わせると、エンジンは日産の可変圧縮エンジンを使い他は三菱を組み合わせるといいのかもしれません。デザインや売り方は日産の方がいいでしょう。

まとめ

正直、日産は国内メーカーの中で最も国内市場を軽視していると感じるので、車種を減らす方向はまず間違いないと思います。軽を2つ、コンパクトを2つ、ワンボックスを1つ、SUVを2つ、セダンを2つ、商用車を1つ、くらいでも不思議ではありません。

ただ、車種を絞りすぎると売る方は大変でしょう。スバルやマツダのように指名買いされる車が多ければいいのですが、それでも2社は少し苦戦しています。車種を絞りすぎて、かえって売れないなんてこともあるかもしれません。

日産に勤めているわけでも、ディーラーでもないので実際のところはわかりませんが、迷走感はありますよね。

オートクルーズの弱点は止まっている車

オートクルーズ機能は多くの車に搭載されていますが、意外なほど単純な弱点があります。それは、止まっている車。

なぜ停止している車が弱点なのかというと、道路周辺にあるほとんどの物が動かないからです。電柱や標識、ガードレール、などなど動かいものだらけ、道路の周りにあるものはほとんどが止まっています。一般道だけでなく高速道路においてもそれは同じです。

オートクルーズや自動ブレーキに使われるレーダー(ミリ波レーダーや赤外線レーダー)は動いているものよりも止まっているものの方を沢山検知しています。あまりにも沢山あるため、それらは道路上にないのもという前提で無視するように作られています(動いていないものをある程度無視しないと使い物にならないのが現状なので)。

無視した結果、路上で止まっている車にブレーキを使うこともなく衝突する事故が(少ないものの)発生しています。道路脇には様々なものが動かずに止まっていますが、道路を走っていれば衝突しませんが、路上に停止している車は別です。道路から外れずに走っているため、路上に停止している車に衝突する事故が起こります。

路上(高速道路)で止まるのは車がほとんどですが、それが路上なのか道路脇なのかの上手く判断できない状況が現状です。これがオートクルーズの弱点です。

ソフトウェアの設計に欠陥があるとも思えますが、現状の自動運転はドライバーが常に運転に関与する必要があるので、オートクルーズなどを使い止まっている車に衝突した場合はドライバーの責任になります。

オートクルーズとは関係なく高速道路上で路肩に止まっている車に追突する事故は結構多いのですが、オートクルーズでも似たような事故が起こる可能性があることは知っておいくといいかと思います。

前提として、現在のところオートクルーズなどは運転の補助であり、運転の主導権は運転席に座っている人にだけあります。オートクルーズは運転が楽になりますが、あくまでも運転しているのはドライバーであることを意識して使う必要があります。