オートクルーズの弱点は止まっている車

オートクルーズ機能は多くの車に搭載されていますが、意外なほど単純な弱点があります。それは、止まっている車。

なぜ停止している車が弱点なのかというと、道路周辺にあるほとんどの物が動かないからです。電柱や標識、ガードレール、などなど動かいものだらけ、道路の周りにあるものはほとんどが止まっています。一般道だけでなく高速道路においてもそれは同じです。

オートクルーズや自動ブレーキに使われるレーダー(ミリ波レーダーや赤外線レーダー)は動いているものよりも止まっているものの方を沢山検知しています。あまりにも沢山あるため、それらは道路上にないのもという前提で無視するように作られています(動いていないものをある程度無視しないと使い物にならないのが現状なので)。

無視した結果、路上で止まっている車にブレーキを使うこともなく衝突する事故が(少ないものの)発生しています。道路脇には様々なものが動かずに止まっていますが、道路を走っていれば衝突しませんが、路上に停止している車は別です。道路から外れずに走っているため、路上に停止している車に衝突する事故が起こります。

路上(高速道路)で止まるのは車がほとんどですが、それが路上なのか道路脇なのかの上手く判断できない状況が現状です。これがオートクルーズの弱点です。

ソフトウェアの設計に欠陥があるとも思えますが、現状の自動運転はドライバーが常に運転に関与する必要があるので、オートクルーズなどを使い止まっている車に衝突した場合はドライバーの責任になります。

オートクルーズとは関係なく高速道路上で路肩に止まっている車に追突する事故は結構多いのですが、オートクルーズでも似たような事故が起こる可能性があることは知っておいくといいかと思います。

前提として、現在のところオートクルーズなどは運転の補助であり、運転の主導権は運転席に座っている人にだけあります。オートクルーズは運転が楽になりますが、あくまでも運転しているのはドライバーであることを意識して使う必要があります。