ハンドルやダッシュボードがブルブルと細かく振動する原因
ハンドルやダッシュボードの細かい振動が起こることがあります。60km/hくらいだと気にならないけれど高速を走ると気になるという事もあるので、気が付きにくいかもしれませんが、振動が多いと運転が疲れるので変な感じがあれば直した方がいいでしょう。
ブルブルと震えるような細かい振動はシミー現象と呼びます。
原因はいくつかあります。ホイールバランス、タイヤの偏摩耗、タイヤ空気圧が適正でない、などなど。タイヤが綺麗に回っていないためタイヤがぶれて、タイヤが早く回転するほど細かい振動となって現れます。
シミー現象の原因の多くはホイールバランスがおかしくなっていることにあります。タイヤは出来るだけ真円に近い状態で回転するのが理想ですが、ホイールバランスが崩れると真円でなくなります。
ホイールバランスを整えるために裏側にウエイト(重り)を貼るのですが、それが取れてしまいホイールバランスが悪化することがあります。他にもタイヤ交換時に微妙にセンターがずれているという場合もあります。
ホイールバランスの調整はお店でやってもらえるので、細かい振動が感じられるようでしたらホイールバランスの調整を依頼してみてください。
ホイールバランス以外ならタイヤの偏摩耗も少なくありません。
タイヤの減り方が極端に異なった状態が偏摩耗です。タイヤの外側(ショルダー)が多く摩耗したり、内側が摩耗したり、均一に摩耗していない状態が偏摩耗です。
タイヤの偏摩耗の原因はアライメント(トー角とかキャンバー角)が狂っていることから偏摩耗が起こる場合もありますが、多くはタイヤローテーションを行わなかったことが原因だと思います。
前輪と後輪でタイヤの減り方が異なり、特にFF車の前輪はタイヤの外側の角、ショルダー部分の摩耗が多くなります。車の状態が正常でも走行距離が長くなれば自然と偏摩耗してしまいます。
そのため定期的に(夏タイヤと冬タイヤ交換の際など)前後のタイヤを入れ替えます。前後でタイヤを入れ替えることで前後でタイヤを近い状態に保つのがタイヤローテーションの目的です。回転方向の指定がないタイヤであれば、左前輪を右後輪というように対角線上に入れ替えます。
タイヤの内側の偏摩耗はアライメントが狂っていることやショックのスプリングのヘタリ、荷物の積み過ぎなどが考えられます。原因はいくつかありますが、内側の偏摩耗はもしかするとまずい状態の可能性があるので、お店で見てもらった方がいいでしょう。
シミー現象の原因は深刻な状態であることは案外少ないのですが、だからといって放置して問題がないということでもありません。明らかに変な振動があれば、一度ディーラーや整備工場でみてもらって下さい。