任意保険の等級とは?

任意保険の等級とは加入者が保険を使用する可能性を分類したものです。言い換えれば事故を起こしやすいドライバーを分類したものです。

個人が加入するのはノンフリート等級制度

等級制度は正確にはノンフリート等級制度と呼びます。個人が契約する任意保険はほぼ全てノンフリート制度です。ノンフリートではないフリート制度の保険は法人契約などで使われます。ネットなどの任意保険に関する記事は基本的に個人向けのノンフリート等級制度を利用したものなので、ノンフリートと書いてなくても、ノンフリート等級制度の任意保険と考えて問題ありません。

等級と割引、割増

等級は各保険会社が共用するため、保険会社を変えても等級は変わりません。新しい車で新しい保険に加入する場合は7等級からのスタートですが、車の乗り換えで保険も引き継ぐ場合は等級も引き継ぐことが出来ます。

最低が1等級で、最大20等級まで上がります。事故を起こさなければ次の契約では等級が1つあがりま、保険量は割り引かれます。逆に事故を起こすと(保険を適用すると)3等級下がり、保険料は高くなります。1等級は保険料が約60%増し、20等級は逆に保険料が約60%割引となります。

保険料の割増、割引は同じ等級でも前年に事故があったかどうかでも変化します。例えば13等級から3等級ダウンで10等級になった場合と、9等級から無事故で10等級に上がった場合では同じ10等級でも割引率が異なります。3等級ダウンで10等級だと2割程度の割引ですが、9等級から無事故で10等級へ上がると4割近い割引が受けられます。また、3等級ダウンによる割引率の低下は3年間続くため、同じ等級でも割引率は異なります。ちょっと複雑になっているので一括見積もりなどで確認するのが確実です。

等級が下がりすぎると任意保険に加入できない?

事故が続き等級が1等級まで下がると任意保険の加入できる可能性はほぼ0です。保険会社のリスクばかり、という判断からです。
2等級は保険内容に制限があります、3等級は大丈夫ですが保険内容に制限があるかもしれません。4等級は保険料が高いだけで特に制限はつけられないと思います。

2等級、3等級では多くの場合、車両保険は付けられません。また対物保障がつけられない、上限額が設けられるケースがあります。対物は付けられても免責50万円という場合もあり、50万円では対物に関してはほぼ保証されないと考えた方がいいかと思います。対物事故での賠償額は1億円を超えるケースもあり、1億円までいかなくても数千万円というケースも珍しくありません。そこまでいくと自己破産になるでしょう。

等級を戻すには

下がった等級を戻す方法は2つあります。一つは1年間保険を使わない事。1年で1等級戻ります。もう一つは任意保険を解約し13ヶ月待つ事。

任意保険は13ヶ月間加入しないと最初の7等級に戻ります。1等級や2等級まで下がったのであれば、保険を解約し13ヶ月間は車の運転を止めるのがいいでしょう。

1等級や2等級まで下がった方は再び事故を起こす可能性が高いので、くれぐれも任意保険に加入せずに運転しないようにお願いします。任意保険に加入しない状態で、もし一度でも事故を起こすとご自身も被害者も取り返しの付かない事態になりかねません。

3等級や4等級なら高い保険料は我慢して、安全運転に務めるといいかもしれません。全く運転しなくても問題なければ、13ヶ月あけて7等級で加入する方がお得です。