3ナンバー化するコンパクトカー

全幅が1700mm以上を超えると3ナンバーになります。以前は3ナンバーになると税金が高かったのですが現在では3ナンバーか5ナンバーか、それだけでは税金に影響しません。しかしながら3ナンバーは高級車というイメージが根強く残っているようで、3ナンバーの営業車だと嫌味を言われるから5ナンバーを選ぶ、なんて話は今でもあるようです。

全幅以外にも全長4700mm以上、全高2000mm以上、排気量2000cc以上のいずれか1つでも該当すると3ナンバーになりますが、現在販売されている車で全幅1700mm以下でこの3つの条件のいずれかを満たすものはないと思うので、ダウンサイジングが進んだ現在は3ナンバーでわかるのは全幅1700mm以上ということくらいです。
今でも5ナンバーに拘る方は少なからずいますが5ナンバーは日本独自の分類ですので、外車は5ナンバーに執着せず売れるサイズ、車内を広くするため全幅が大きくなってきています。

国内向けに先日発表されたVWのポロはついに3ナンバー化しました。Cセグメントハッチバックの基準とも言えるゴルフはライバル達よりもほんの少し小さめですが、ポロは全長が4mを超えゴルフとは逆にライバル達よりも少し大きめ。

というわけでBセグメントの車のサイズを見てみると

新しいポロ

全長4060×全幅1750×全高1450mm
ポロはモデルチェンジの度に大きくなっていて、初代ゴルフよりも小さかったものが同じくらいになり今回のフルモデルチェンジではゴルフ3とおなじくらいのサイズに。ちょっと前のゴルフと同じサイズと考えると大きすぎるような気もしますが、全長4m程度なので今の感覚では十分コンパクトです。

プジョー 208

全長3975mm×全幅1740mm×全高1470mm
プジョーのBセグメント208も3ナンバーサイズ。206、207、208と着実に少しずつ大きくなってきています。それでもライバルと比べるとほんの少し小さめ。

スズキ バレーノ

全長3995×全幅1745×全高1470mm
インドで生産されるインド市場にあわせた車で、日本では輸入車になります。インド向けのバレーノのサイズはインドの税制で有利になるように設定されているそうです。以前は全長4m以下で1200cc以下を優遇していましたが、現在は全長と全幅と全高を足した数字だったような気がします。

日産 マイクラ

全長3999×全幅1743×全高1455mm
バレーノに近いサイズなので、このサイズも恐らくインドの税制で有利になるのかもしれません。マイクラはマーチの海外での名称でしたが、最新のマイクラは日本には未導入です。ノート一本で勝負をするつもりなのか、だとしたら日本からマーチは消えるかもしれません。

ホンダ フィットは

全長3995×全幅1695×全高1525mm
3ナンバーのものばかり取り上げましたがフィットは国内メーカーということもあり5ナンバーサイズ。全幅が狭い分を取り戻すためなのか全高が高め。軽のハイトールワゴンが売れているのは横幅の狭さを頭上空間で補っているのでしょうか?全高の高さが衝突安全性能の確保に有利とは考えにくいのですが、それでも有利になる設計方法があるのでしょうか?
ハイトールタイプが効率的な設計とは思えないので、いずれは国産のコンパクトカーも5ナンバーの壁を破り3ナンバー化するのでは?

大きくなるのは将来のため?

ポロがフルモデルチェンジによりBセグメントの中では少し大きめのサイズにしたきたので、ライバル達も次のフルモデルチェンジではさらに大きなサイズになるかもしれません。上で取り上げた中では恐らくプジョー208のが最もフルモデルチェンジに近いと思われるので、どうなるか注目です。
また、ある程度大きい方が有利なEVもBセグメントのものが販売されるかもしれません。もしかしたらポロはEV化を睨んで予め大きめにしたのかも。EVの前にPHVのGTEがポロにも設定されるのか。
いずれにせよ、Bセグメントも大きくなる傾向は続きそうです。