完成車検査って意味があるのか?

日産とスバルの無資格者により完成車検査が行われていた問題ですが、出荷前最終検査って正直どれくらいの意味があるのかが部外者には全くわかりません。

完成車検査はどのようなものなのか、この記事に詳しく書かれています。

clicccar.com

完成車に対して車検相当の検査を行い車検を通った車を納車するというもので、車検という仕組みがある以上は必要な制度かもしれません。また車検に準ずるものであるならば、有資格者による確認が必要というのも頷けます。

設計どおりに作れば検査は必要ない?

ホンダのS660は販売直前でホイールのインセットを変更した記憶があります。ギリギリタイヤがはみ出す、いわゆるハミタイになる可能性があるということで変更したとか、だったかと思います。

設計段階では問題なかったはずが実際に組み立ててみると怪しい、ということは実際にあるのかもしれません。(インセットを2mmほど変えたホイールでも車検に通るみたいですが、微妙なところは検査員によって判断が変わる可能性があります)

設計通りに部品が作られ、組み立てられていれば車検に沿ったものになることは間違いないはずですですが、部品点数も莫大ですし実際にはそう上手くはいかないのかもしれません。

輸入車の検査は?

他にはメルセデスベンツV220dというのがそもそも保安基準を満たしていない構造になっていたためリコール、という例もあります。

response.jp


この突起に関する保安基準は海外の基準に合わせた変更だったような気がしますが、検索してみましたが経緯はよくわかりませんでした。
輸入車は(日本の車検制度が本国ではないので)完成車検査を行っていませんが、輸入した段階で行っているようです。

www.jaia-jp.org

ということは、V220dはこの検査で誤って合格判定が出されたことになります。ただ、微妙な判定は検査員により異なることがあるので、誤った合格判定とは言い切れないかもしれません。

まとめ

正直なところ、日産やスバルがどのような考えで無資格者が検査を行っていたのかがわかりません。十分な有資格者がいないのか、資格手当てをケチったのか、制度を知らなかったのか、他に理由があるのか。

完成車検査自体は意味があると思いますが、かといって現状で全く問題ないという事もなさそうです。

雨降って地固まる、じゃないですが、今回の件を受けてよりよい制度になればと思います。

Tj CRUISERは次期カローラの派生車になるのでは?

トヨタのコンセプトカー「Tj CRUISER」は市販があるのでは?と思ってしまいます。

car.watch.impress.co.jp


この記事によると、サイズは4300×1775×1620mm(全長×全幅×全高)とコンセプトカーなのに現実的なサイズになっています。スバルが東京モーターショーで発表した次期WRXであろうコンセプトカーは全幅1900mmを超えるもので、スバルに限らずコンセプトカーはカッコ良さをアピールするために市販車ではありえないようなサイズになることが普通です。

しかし「Tj CRUISER」は全幅1775mmとワンボックスなら1800mmを超えることが珍しくない現状と較べても控えめなサイズ。
市場への導入予定はない、と書かれていますが、妙に現実的なサイズは(2750mmのホイールベースとタイヤサイズだけはコンセプトカーっぽいですが)市販を意識していないわけがありません。

そして、GAZOOプロボックス車中泊の記事がことタイミングで掲載されました。

gazoo.com


Tj CRUISERを見た時、プロボックスのクロスオーバーだなと思いましたが、実際にそうなのでは?

SUVやクロスオーバーは現在の売れ筋でアクアやフィット、ノートにもクロスオーバー風のルックが存在するくらいですからプロボックスをクロスオーバー風にしたものが発売されても驚きません。

ただし、プロボックスホイールベースが2550mmに対し「Tj CRUISER」は2750mmとなっているので、プロボックスを4ナンバーから3ナンバーに変更したものが販売されるかというと違うのでしょう。

もし市販されるとしたら、3ナンバー化が噂される次期カローラのバリエーションの一つとして、かつてのルミオンのような感じで販売されるのでは?

2017年11月現在プラグインハイブリッド一覧

2017年10月に国内で販売されているPHVです。

トヨタ

プリウスPHV

ハイブリッド仕様とはフロントフェイスなど外観が異なり、太陽電池パネルルーフのオプションなどもある。乗車定員が4名なので注意。プリウスαの後継にもPHVが設定されるかもしれません。
バッテリーは8.8kWhでモーターのみで68km走行可能。100V、200V、Sグレード以外は標準で急速充電に対応。燃費はJC08モードで37.2km/l。

三菱

アウトランダーPHEV

最も実用的なPHVはアウトランダーPHEVでしょう。通常のアウトランダーは3列シートですが、PHVは2列の5人乗りです。
バッテリーは12kWhでモーターのみで60km走行可能。100V、200V、急速充電に対応

日産はアウトランダーPHEVのシステムを使ったPHVを2020年頃に販売予定です。三菱は軽規格のEV、i-MiEVなど電動化に力を入れているメーカーです。ちなみにi-MiEVは生産終了が間近ですが、新しい軽規格のEVの発売も予定しています。

ホンダ

(クラリティPHV)

クラリティは同一プラットフォームでEV、FCV(燃料電池車)、PHVの3種類。クラリティFCVは一応市販されていますが、EVとPHVのクラリティは市販されていないようです。ホンダのハイブリッドi-MMDはPHVへ転用しやすいと思うので、アコードのPHV化など今後に期待です(アコードPHVは販売されていましたが現在はなくなりました)。

フォルクスワーゲン

ゴルフGTE

バッテリーは8.7kWh、モーターのみで45km走行可能。
充電は200Vのみ?(EVのeゴルフはCHAdeMOに対応しているので今後は対応するかもしれません)
燃費はJC08モードで19.9km/lとPHVの割にという感じと、価格差を考えると

パサートGTE

バッテリーは9.9kWh、モーターのみで51.7km走行可能。
200Vの普通充電のみで急速充電には未対応なので要注意。

フォルクスワーゲンは2018年のパイクスピークにEVでの参戦を表明しています。恐らくEV最速タイム更新を狙うでしょう。ヨーロッパの排ガス規制もありますが、ディーゼル不正もあり電動化に力を入れていることをアピールする狙いがあるのでしょう。

アウディ

A3スポーツバックeトロン

バッテリーは8.7kWh、モーターのみで52.8km走行可能。燃費はJC08モードで23.3km/h
基本的にエンジン、モーターなどはゴルフGTEと同じ。ただし、100Vの充電に対応(急速充電には非対応)。

アウディはR8などにPHVバージョンの噂があります。フォーミュラEにも参戦しているので、RSなどのスポーツモデルで電動化を進めていくのかもしれません。

BMW

225xe

バッテリーは7.6kWh、モーターのみで42.4km走行可能。燃費はJC08モードで17.6km/l。急速充電器には非対応。

MINIとの共用プラットフォームを使用

330e

モーターのみで36.8km走行可能。燃費はJC08モードで17.7km/l。
急速充電器には非対応。

530e

モーターのみで52.5km走行可能。燃費はJC08モードで17.4km/l。
急速充電器には非対応。

740e

モーターのみで42km走行可能。燃費はJC08モードで15.6km/l。
急速充電器には非対応。

X5 xDrive40e

モーターのみで30.8km走行可能。燃費はJC08モードで13.8km/l。
急速充電器には非対応。

BMWは直6が有名ですがi3というEVもラインナップしPHVも車種が多く電動化が進んでいるメーカーです。
国内メーカーと比べると燃費はあまりよくなく急速充電には非対応と、PHVに求める方向が違うのかもしれません(PHVの燃費は使い方で大きく異るので走行モードがJC08モードに向いていない、などが考えられます)。

MINI

Cooper S E Crossover ALL4

バッテリーは7.6kWh、モーターのみで42.4km走行可能。急速充電には非対応。
BMWの225xeと中身は同じ。

メルセデスベンツ

C350e AVANTGARDE

燃費はJC08モードで17.2km/l、モーターのみで25.6km走行可能。
充電は200Vで急速充電器には非対応。

C350e STATIONWAGON AVANTGARDE

燃費はJC08モードで16.5km/l。
充電は200Vで急速充電器には非対応。

E350e AVANTGARDE Sports

燃費はJC08モードで15.7km/l、モーターのみで20.1km走行可能。
充電は200Vで急速充電器には非対応。

GLC 350 e 4MATIC Coupe Sports

燃費はJC08モードで13.9km/l、モーターのみで30.1km走行可能。
充電は200Vで急速充電器には非対応。

GLC 350 e 4MATIC Sports

燃費はJC08モードで13.9km/l、モーターのみで30.1km走行可能。

充電は200Vで急速充電器には非対応。

通常のガソリンエンジンディーゼルエンジンモデルと比べると価格差がそれほど大きくないので、もしかしたら売れているのかもしれません。私には全く縁がないのでわかりませんが。

まとめ

国内メーカーは基本的に急速充電に対応していますが、国外メーカーは基本的に対応していません。エンジンで発電できるPHVは出先での充電を必ずしも必要としないののPHVが急速充電器を使用してEVが充電できない、という問題・不満が出てきていますが、ユーザーとしてはPHVでも急速充電を使えた方が便利なことにはかわりなく、さらなる急速充電器の設置が望まれます。

また海外勢は基本的に100Vの充電に対応していません。実用性を考えれば100Vに対応していても自宅には200Vの充電設備を用意することになると思うので、気にすることでもないかと思います。

マイルドハイブリッドよりストロングハイブリッドが強い日本車ですがPHVはまだまだという感じです。