キャシュカイがVCターボを採用した理由はロングストローク化

日産がキャシュカイを発表しました。

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キャシュカイはヨーロッパではよく売れているコンパクトSUVですが日本では今の所販売されていません(デュアリスという名前で販売されていたことがありますが一代で終わってしまいました)。
日本でも売れ筋のコンパクトSUVなので日本での販売があってもよさそうですが、今の日産は日本へ投入するしないの線引がよくわかりません。

日本市場への投入はともかく、キャシュカイはヨーロッパで初めてのe-POWER投入となる予定です。
e-POWERの泣き所は案外煩いところと高速走行。
ヨーロッパ市場では高速走行の需要が高いことからe-POWER投入を見送っていましたが、新しいキャシュカイは発電用エンジンにVCターボを導入するとのこと。

VCターボというのは可変圧縮比エンジンにターボをつけたもので、日産だけの技術です。
既にインフィニティのQX50に採用されていますが、国内では導入されていません。
ここで「おや?」と思うわけです。発電用エンジンに可変圧縮比のVCターボを採用するメリットってなんだ?と。
発電用エンジンは基本的に回転数を一定にするので可変圧縮のメリットを享受出来ないのでは?
結局足りない発電量はエンジンをぶんまわしてまた煩いe-POWERになるんじゃないの?と思いましたが、どうやらそうじゃないようです。

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この記事にVCターボを発電用として使う狙いが書かれています。要するにロングストローク化に使えるからだそうです。

QX50に採用されているKR20DDETというVCターボエンジンは特別ロングストロークというわけでもない気がしますが、キャシュカイに採用されるエンジンではどの程度ロングストローク化されるのか気になるところです。

ちなみに、恐らく現行で最もロングストローク化されたエンジンはホンダのN-BOXに使われているS07Bでしょう。
ボアストローク比が1.293と圧倒的なロングストロークです。

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12Vマイルドハイブリッドの1.3リッターに対し、e-POWERのVQターボがどのくらいの排気量でどの程度の燃費向上が見込めるのか少々気になるところもありますが、実燃費が悪くなるということはないでしょう。

どうでもいいですが、純正でホイールが20インチらしく貧乏人としてはもう少し小さくならないものかと思います。

というわけで、キックスなんて出さずにキャシュカイ投入したらいいのにね、という話でした。