自動車メーカー以外が車の形を作る理由

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京セラが自動車への車載を前提とした技術を車にパッケージしたものを公開しました。ボンネットというかグリルの穴はカメラ用だと思いますが、ボンドカー、DB5みたいで少し面白い造形です。
実際の走行は想定していないということですが、実際の車の形にすることで、どのような価値を与えられるかというアピールかと思われます。

気になるのが、今回展示したものはダッシュボードにプロジェクターで投影することで死角を減らすというものですが、レベル5の自動運転には不要と思われる技術であり、京セラはハンドルのついた自動運転、レベル3あたりを想定しているのでしょうか。
しかし展示車両にはハンドルがなく、正直、狙いがよくわかりません。単にハンドルがあったらプロジェクターでの投影に向かないからだと思いますが、だったらレベル4、レベル5の自動運転にしか使えないし、それなら必要ない気が。

既存の自動車メーカー以外が車の形で発表したケースだと他に旭化成ソニーがあります。

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旭化成の方は登壇する時に実際に稼働していました。
旭化成は素材メーカーなので、既存の自動車にも製品が色々と使われていると思いますが、あえて車の形で発表した意図もよくわかりません。
ただ、新しい素材を使うことで既存のものとはことなるパッケージングやデザイン、そこから派生する価値創造は可能なのかなと思います。

ソニーの方は自動車製造をするつもりはないとしつつも、現時点でもかなりちゃんと走ることが出来そうなものになっていました。

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ソニーは他の二社と比べると自動車に新しい価値を与えるものとしてわかりやすく感じます。
しかも今年度中には公道実験を行うとのことで、気合が入っています。実際の車の中でどのようにソニー製品た使え、どこに食い込めるかを探るためと思われますが、レクサスのソニーパッケージバージョンとか期待したいところ。

まとめ

非自動車メーカーも実際に動く車にすることで、より具体的な新しい価値をアピールするためのパッケージを提案しているのでしょう。
電気自動車になると部品点数が減ってコモディティ化が進むと言われています。実際にそうなると思われますが、高級車への付加価値はさらに高まり移動だけの車とパーソナルスペースの車とで二極化されるのかもしれません。