レギュレーションから予想するヤリスGR-4と86後継

ヤリスGR-4の発表はWRCのオーストラリアで発表される予定でしたが、山火事の影響で中止となり、発表も延期に。
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WRCで発表をするくらいですが、ヤリスGR-4がWRCのベース車両になるのかというと、それはまた別のようです。
というのも、WRCのレギュレーションが変更されるから。
どんな変更かというと、ハイブリッドの導入と、これまでのWRカー(ワールドラリーカー)よりも市販車から離れたものになるようです。

新しいWRカー規定は2022年から導入されるもので、パイプフレームの使用が可能になり、市販車風のガワを被せたようなものになる予定です。
またベースとなる車両を大きくしたり小さくしたりと自由度が高くなり、現在のBセグメントだけでなくCセグメントの車でホモロゲーションを取得出来るようです。
というわけで、市販車からは少し離れたものになるはず。
Cセグメントランエボインプレッサが活躍していた時は他のメーカーにはベースとなる車両が少なく参入が減りました。参入しやすいようにレギュレーションは変更されBセグメントのFFをAWDに改造するようになり(逆にスバルと三菱はベース車両がないので離脱)、現在へ至っているわけですが、残念ながらワークスの参入は寂しいまま。
CセグメントでもBセグメントでもどちらでもベース車両として使えるなら、参入してくれるでしょ?というわけです。
WRC同様に参戦チームが減っているワールドラリークロスではEVが導入され、2021年にはEVとエンジンの混走になりそうです(元々は2020年に完全EV化を目指していましたが断念)。
モータースポーツの電動化は市販車でも電動化を進めるメーカーにとっても好都合ですが、レギュレーションの関係でそう単純でもないようです。

2022年までWRカーは現在のものがベースとなりますが。ただヤリスGR-4は全日本ラリー選手権WRCのR5規定(WRカーの一つ下のクラス)で使用するようです。
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全日本ラリー選手権ではクラス分けの関係でWRXがライバルとなるのでGR-4は結構ぶっ飛んだスペックになるかもしれません。
ちなみに全日本ラリー選手権で86やBRZが参加出来るのはJN3クラスというもので2500ccまでの後輪駆動が対象となり、86後継が排気量を上げても同じクラスで参戦可能。
ラリーなどのレギュレーションに応じて市販車を開発しているわけはないと思いますが、意識はしているはず。

気になるのはエンジンが3気筒なのか4気筒なのか。R5規定では最大4気筒となっているのでGR-4は4気筒になるかもしれません。