これからのセダンは5ドアハッチバックになる

プリウスは日本国内では唯一売れているセダンでしょう。一応セダンに分類されていますが、構造は荷室が分離していない、3ボックスにはなっていないので、純粋なセダンではなく5ドアハッチバックの方が適切な分類になると思いますが、トヨタはセダンに分類しているのでセダンです。

ところで、プリウスがあのような形状をしている理由は2つ考えられます。
一つは大きなバッテリーを搭載するスペースの確保。もう一つが空力的に燃費を向上させるため。

オーソドックスな3ボックスのセダンでバッテリーを載せるとトランクが狭くなりやすく、また開口部も高くなり使い勝手が悪くなりそうです。

また空力ですが、セダンタイプは空気が後ろに引っ張るように流れるため燃費が悪くなると言われています。レースなどを走る場合も3ボックスは空力的に不利ですが、剛性がそのデメリットを上回るとされます。サーキットを走るわけではない車であれば、剛性のメリットよりも空力のデメリットを避けるのが当然で、それがプリウスの形に現れています。

今後はハイブリッドやプラグインハイブリッド、EVの普及でバッテリーの搭載は当たり前、大型化するものと考えられます。となると、セダンはプリウスのような5ドアハッチバックのようなものが増えると考えられます。

例えば、新しいシビックセダンはファストバック型で、それだけでなくホンダの次期アコードはリアガラスを寝かせた4ドアクーペとかファストバックと呼ばれるスタイルになるそうです。4ドアクーペやファストバックはアウディにも増えています。

次期インプレッサG4(セダン)もファストバックタイプのコンセプトが発表されているので、そういった形状になりそうです。

テスラはモデル3もSもXもファストバックスタイルですので大型バッテリーの搭載に向いたエクステリアデザインであると言えるでしょう。

デザイン、イメージの継承という点を考えても、大型バッテリーを搭載しやすいデザインに順次切り替わっていくのでしょう。

ただ、3ボックスセダンに対する良いイメージは簡単にはなくならないと思うので、日本で言えばクラウンのような車から3ボックスのセダンがなくなることもないと思われます。