レンジエクステンダーEVとは?

レンジエクステンダーEVとは電気自動車の航続距離を伸ばす技術です。

電気自動車(EV)は電池とモーターの組み合わせで走行します。エンジンを使用しないため燃料を必要とせずミッションも持たず通常の自動車と比べるとシンプルな構造になりますが、現状では電池の容量が少なく航続距離が短いのが問題点です。このEVの欠点である短い航続距離を解消したものにプラグインハイブリッド(PHV)とレンジエクステンダーEVがあります。

PHVはプリウスに代表されるハイブリッド車をより電気中心、モーター中心で動かす自動車です。ハイブリッドとの違いは電が必要なこと。ハイブリッドよりも大容量のバッテリーに充電して、モーター中心で走るのでハイブリッドよりも電気自動車に近いといえます。電気自動車との違いは高速走行時にエンジンを利用すること、電池の容量が減った際にはエンジンにより発電が行えること、この2点です。

レンジエクステンダーEVはPHVよりもさらにEV寄りになります。
レンジエクステンダーEVは発電用のエンジンを搭載しますが、このエンジンは走行には利用しません。この点がPHVと異なります。走行はモーターだけで行いますが、電池容量が少なくなるとエンジンで発電して充電が行えるためEVよりも航続距離が長くなります。様々なメーカーがレンジエクステンダーEVを開発中ですが、多くはEVの倍程度の航続距離となっているようです。

レンジエクステンダーEVはEV並の大容量バッテリーに小さいエンジンを組み合わせるパターンと、容量の小さいバッテリーに大きいエンジンを組み合わせ積極的に発電する組み合わせなどが検討されています。また発電用エンジンにはバイク用、ロータリー、ガスエンジンなど様々なものが検討されています。

レンジエクステンダーEVはまだ市販されていませんが、2016年から17年にも日産が市販するのではないか?といわれています。日産のレンジエクステンダーEVはノート後継機に採用されるといわれています。通常のエンジンで走るタイプと部品を共用する関係で恐らくエンジンは極端に小さなものではなく、1リッターから1.2リッター程度のものになると思われます。バッテリーはノートよりも小さいものを搭載すると思われますが、モーターはノートと同等のものを採用するかもしれないので、走りの方は期待できそうです。