ボルボの取り組みはリミッターのさきがけとなるか

ボルボが今後生産する全ての新車の制限速度を時速180キロに制限するとのこと。

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市販車ニュル最速やスーパーカーを越えたハイパーカーが注目される現状において、(現在世界を走る車のうち時速180キロ以上を出せる車の方が少ないと思いますが、それでも)今回のボルボの決断は英断と言うべきでしょう。
商品価値として最高速を否定しているからです。
一部ではGPSを使い位置情報を参照してサーキットでのみリミッターを解除するという取り組みもありますが、現状では最高速に対するメーカー側の規制・取り組みはほとんどありません。
現在は公道で制限速度を大幅に超えるスピードを出しても事故が起きてもメーカーの製造責任を問われることはありませんが、アメリカや中国など裁判により高額賠償の判決が下ることがあれば変わるかもしれません。特に中国では時々富裕層が運転するスーパーカーによる事故が庶民の反感を買っているのでガス抜きのためスーパーカーに対する強い規制を設ける可能性は高いと考えています。
事故に直接影響を与えない厳しすぎる騒音規制を設ける一方で、事故に影響を与えるであろう最高速に関しては無制限というのはチグハグに感じます。
今後は最高速のリミッターの法整備がEU圏で行われるかもしれません(先行して規制を設けるのはEU圏ですがスーパーカーの産地でもあるので、首を絞めるようなことをするのかわかりませんが)。
さらに踏み込んで加速度の上限を設定することも求められるでしょう。