トラックは本当にEVに置き換わるのか?

セブンイレブンがEVトラックを導入というニュース。

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三菱ふそうのEVトラックなのでeCanterと思われます。ちなみにeCanterは納入先に応じて多少の仕様変更があるようですが、車両型式が変わるのか変わらないのかよくわかりません。

eCanterの航続距離は100km程度らしいので、近距離の配送トラックとして使われるものと思われます。コンビニの配送トラックは1日で50km程度だそうで(恐らく都市部)案外短いので100km程度で十分なのかもしれません。首都圏で運用するとのことなので、ストップ・アンド・ゴーが多い都市部ではランニングコストディーゼルトラックよりはずっと良さそうです。とはいえ、車両価格と合わせてトータルではまだまだ難しいようとは思います。

またセブンイレブンはEVだけでなく燃料電池車、FCVトラックの試験導入も予定しています。

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こちらは2019年を目標ということでもう少し先になります。FCVだけでなく店舗に燃料電池を備えることで災害時の電源としても使用することを想定しているそうです。いわゆる水素社会のモデルとなるのかもしれません。

トラックの電動化が進みそうなニュースといえばテスラのセミがあります。

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セミの急速充電は30分で80%ですが、これは4000世帯が30分間に使う電気量に相当するそうです。4000世帯分をトラックにどうやって充電させるのか(テスラのこの充電設備は800Vくらいは必要じゃないかという予想があり、ポルシェも800Vの充電設備を開発中といわれています。800Vなら2000Aくらい必要な計算に)、増加する電力需要を賄う送電網を誰がどうやって整備するのか、そもそも発電をどうするのか、日本においては最大積載量で車両重量税が決まりますがテスラのセミのような電池だけで何トンもあるようなもの(電池だけで20トン以上と予想されています)を同じ扱いでいいのか(アメリカでも車両重量と積載量を合わせた上限を40トンとしているそうです)、問題は山積です。

いすゞは小型トラックはEVで大型トラックはFCVと予想しているようです。確かに大型トラックはFCVの方が現実的だと思いますが、小型トラックはEVで十分なのか、それとも用途によってはFCVなのか。それともディーゼルのままでいいのか。選択肢が多い方がいいとは思いますが、どうなることでしょう。