WRXがプラグインハイブリッド化するのは自然な流れ

WRX STIはそのうちPHVになる事が決まっているそうです。

carview.yahoo.co.jp

スバルの中の人が明言しているので、そうなるのでしょう。

ポルシェがEVを開発中ですが、スポーツ性の高いものほどEVやプラグインハイブリッド(PHV)に向かうような気がします。というのも、排ガス規制から逃れられないから(ポルシェの場合はテスラがEVに対して高級車のイメージを作ったという点も大きいと思います)。

あと20年も経たないうちに全ての自家用車はモーターを積むようになります。モーターを搭載してエンジンはなくなる、という意味ではなくエンジンだけの自家用車がなくなるという意味です。

モーターの使い方としてはざっくりと分けるとマイルドハイブリッド、ストロングハイブリッド、EVに分けることが出来ます。全てをEVにすると勘違いされがちですが、インド以外はエンジンだけの車がアウト、中国やイギリス、フランスはハイブリッドはセーフ、という仕組みを作ろうとしているところです。

マイルドハイブリッドは日本ではなんちゃってハイブリッドなんて言われることもありますが、当面(5ねん~10年くらい?)はこれが本命でしょう。というのは欧米勢はストロングハイブリッドに出遅れているから。日本でもスズキやマツダは実用的なマイルドハイブリッドを中心にすると思われます。マツダの次世代エンジンはマイルドハイブリッドが前提となっています。

マイルドハイブリッドはモーターのアシストが弱いのですが、ストロングハイブリッドと比べると安上がりなので、燃費向上によるハイブリッドの値上げ分の元がとりやすい、実用的な仕組みです。

プリウスに代表されるストロングハイブリッドは日本の得意分野です。内燃機関の高効率化は理論値に近いところまで来ていると言われるほど進化していて、あとはバッテリーの高性能化に発展の余地を残すのみ、という感じのようです。

ストロングハイブリッドをモーター重視にしていくと、プラグインハイブリッドになります。プラグインハイブリッドは充電するストロングハイブリッドで、普段はモーターで走り、高速走行や発電のためにエンジンを使います。このプラグインハイブリッド(PHV、PHEV)は2030年頃には主流になるのでは?と考えられています。日本ではアウトランダープリウスだけですが、BMWメルセデスプラグインハイブリッドを沢山ラインナップしています。

それでは、なぜスポーツ性能が高い車がプラグインハイブリッドになるかというと、低速時はモーターのトルクが活き、高速走行時にはエンジンの力を発揮し、エンジン音も楽しめるものになるから。

エンジンだけでは排ガス規制をクリアするのは難しく、マイルドハイブリッドでも厳しいでしょう。ストロングハイブリッドなら大丈夫かもしれませんが、スポーツ性能を考えるとかなり強いモーターのアシストが必要になるのでは?そう考えると将来のWRXプラグインハイブリッドになるのは自然ではないでしょうか?

どの程度までモーターで走りどこからエンジンを活かすのか、というのは味付けなんだと思います。今のところプラグインハイブリッドのスポーツカーとしてベンチマークになるようなものが無いように思えますが(ポルシェ918スパイダーやBMWi8がありますがWRXとはクラスが別で、ゴルフGTEがありますがWRXやゴルフR、Type Rのような志向でもありません)、PHVになったWRX STIが新しいスポーツカーのベンチマークとなるのかもしれません。

三菱が東京モーターショーで披露したe-EVOLUTION CONCEPTは伝統のEVO銘をEVに使用していますし、流れとしては自然でしょう。
www.itmedia.co.jp