国土交通省が自動ブレーキを比較・採点した結果、対車はほぼ同じという結果に

国土交通省が各社の自動ブレーキシステムをテストし採点した結果を公表しました。

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国土交通省が自動ブレーキについてこのようなテストを行ったのは今回が初めてとのことです。
対象は5社11車種で、これは国土交通省側が選んだのではなく国土交通省の応募にメーカー側が応えたとのこと。そのため日産は今回のテストに含まれていません。

テスト対象車種は

となっています。アイサイトが有名なスバルはほぼ全車種というくらいノリノリで参加している一方で、ホンダは1車種で日産は0というのは寂しい限り。

結果は71点満点中70.5点のアクセラが1位、フォレスターが69.5点で2位、インプレッサが68.9点で3位という結果に。
スズキのイグニスは66.3点で10位、フリードは最下位で点数も離れ58.4点でした。ホンダよりもスズキの方が上というのは失礼かもしれませんが意外です。ちなみに今回テストした車両は全て予防安全性能の最高ランク、ASV++となっています(46点以上で獲得できるとのこと)。

さて、点数の差がどこで開いたのか見てみましょう。テストは対車両、対歩行者、はみ出し警告、後方視界情報の4項目について行われています。このうち対歩行者以外の3項目は対象の11車両はいずれも満点でした(厳密にはホンダのフリードは対車両で32点満点中31.9点)。差が付いたのは対歩行者でした。

対歩行者では25点満点中、アクセラは24.5点を獲得し総合でも1位に、フリードは12.5点で最下位に。スバルは4車種エントリーしていますが、いずれも同じバージョンのアイサイトを使用していると思いますが対歩行者ではわずかに差が生まれました。車重(制動距離)の違いからかスバルの中ではレガシィがもっとも低く25点満点中22点。新型インプレッサよりもフォレスターの方が上という結果に。

今回のテストで対歩行者以外は差がないということは、逆にいうと、対車両についての自動ブレーキシステムの力の差は今回のテストからはわからない、とも言えます。自動ブレーキシステムは単眼カメラ、複眼カメラ、赤外レーダー、ミリ波レーダー、これらの複合式などがあり、それぞれ得手不得手があるので、実際の使用状況では対車両についても差はあるかと思われます。そのため消費者としては今後さらに厳しいテストを行って欲しいところです。