ディーラーの車検は割高?安心?
車の維持費用で大きな負担が車検です。2年に一度ですが10万円から状態によっては30万円程度はみないといけません。車種によっては50万円以上ということもあります。
そんな車検の費用を少しでも抑えたいと考えるのは当然です。車検費用というとディーラーが高く、ディーラー以外で車検を通すと安いというイメージがあるかと思います。では、ディーラーの車検はなぜ高いのでしょうか?ボッタクリなのでしょうか?
ディーラーでの車検が高い理由
早めの交換
ディーラーで車検をすると高くなる理由としてよく言われるのが、安全のため早めにパーツを交換する、という指摘です。確かにブレーキパッド・ブレーキシューやベルト関係は早めの交換を勧められます。しかし、これは万が一の事を考えての安全のための交換なので、それを割高といえるのか疑問があります。
時々自分で確認を行っている方はギリギリまで使い、交換する事も出来るかもしれませんが、ほとんどの方は日常的な点検も行わずに乗っていると思います。そういったユーザーが多いことを考えると、ディーラーが早めに交換するのは責任の一つだと思います。
安全とは関係なく不必要な、過剰な交換を勧められたという話しはディーラー、車検屋を問わず、聞かれます。車検前に見積もりを出して、交換などの場合はしっかりと説明をしてくれるところで車検を受けると納得感、安心感があり確かでしょう。
中古部品を使わない
ディーラーと車検屋さんとの違いの一つはパーツの交換にあります。
ディーラーで部品を交換するなら基本的に純正の新品を使います。車検屋では部品によっては中古部品も扱うので、部品代を抑えることが出来ます。
中古部品といってもブレーキパッドやベルトのような消耗品は使えませんが、例えば穴の空いたマフラーの交換だと新品よりも3割から5割程度安くなります。さらに中古の社外品でもっと安くなるケースもあります。新品でも中古部品でも交換工賃は同じなので、部品代が安いほどお得になるという寸法です。ただし、中古部品が使える部分は限られているので車検の度に影響するというほどではありません。
工賃
ディーラーでの車検を高く感じる部分は工賃かもしれません。逆に言うと、車検屋の中には非常に安い工賃のお店があります。有名なのはオートバックスです。
そういったお店では最低限必要な確認は行いますが、できるだけ手がかからないような作業に留まります。ブレーキシュー・ブレーキパッドなら厚さを確認するだけで、厚さが確認できればそれでおしまい、という感じです。工賃が高いお店やディーラーは分解して手入れも行います。
車検では分解整備までは求められないので、工賃が安い確認だけでも問題があるわけではありません。確認以上の作業を過剰だと考える方もいます。ただし、そういった安い工賃のお店で車検時にブレーキシュー・ブレーキパッドの交換を行うと他よりも工賃が高くなるのが普通なので要注意です。
車検時に消耗品など部品の交換がない、少ない場合は工賃が安い車検屋はお得ですが、そうでない場合は逆に部品交換の工賃が高くつく可能性があります。逆に車検と一緒に交換すると工賃が安くなるお店もあります。車の状態にあわせて、どこで車検を行うのか考えてみてもいいと思います。
ディーラーの車検は新車のセールス
車検屋さんは基本的に新車への買い替えを勧めることはありませんが、ディーラーは車検のタイミングで新車への買い替えを勧めるのはよくあることです。
「次の車検は部品交換が多くなるので車検費用がけっこうかかるので新車にしませんか?」
みたいなセールストークですね。
車検のタイミングで買い替えというのは確かに無駄なお金を使わないので効率がいいので、間違いではないと思います。ディーラーとしては新しい車を売る絶好の機会です。しかし今の国産車なら整備していれば15年は問題ないと思うので、車検前だから買い換えなきゃということはありません。はじめからどのくらいの期間を乗るか決めておいた方がいいと思います。