車検で交換するかもしれない部品と費用

車検では法定費用と呼ばれる重量税と自賠責保険、印紙代の他に部品交換や工賃が必要になります。
軽自動車ですと、全部を合計すると6万円から10万円程度。普通車ですと8万円から15万円程度を見ておいた方がいいかと思います。
値段の差は部品代と工賃(作業料)の違いです。
部品交換などが少なくすめば料金は安く、色々と交換が必要になると部品代も工賃もかさむため高くなります。

車検毎に交換する部品

エンジンオイル

オイル交換は半年に一度程度の交換が目安なので、車検や12ヶ月点検のタイミングでオイル交換を行う方が多数だと思います。
車検をするとエンジンオイル交換は無料でサービスしてくれる整備工場もあります。
エンジンオイルの値段は大きく幅があり、また交換工賃を無料でやってくれるところが多いので、費用はほぼエンジンオイル代だと考えて問題ありません。
軽自動車なら1500円から3000円程度のオイルを使うことが多いようです。

オイルエレメント

オイルエレメントはエンジンオイル用のフィルターです。通常はオイル交換2回に1回エレメント交換を行います。年に1度の交換が目安になるので、エンジンオイルと合わせ車検時に交換する事が多いかと思います。
1000円から3000円程度で、軽自動車ならオイルとエレメントを一緒に交換すると3000円から5000円前後が多いようです。

時々交換する部品

ブレーキパッド

ブレーキパッドが残り1/3程度、3mmから4mmで交換を勧められます。
こまめにチェックしているのであれば2mmくらいまでは乗れるけど、年に1回の点検だけなら、3mm程度まで減っていたら交換した方が確実です。
ブレーキパッドの交換は軽自動車なら1万5千円前後が目安です。スポーツ向けなどはブレーキパッド自体が高いので軽自動車でも2万円を超えます。

バッテリー

バッテリーは短いものでは2年から3年、かなりよいものでも4年程度で交換が必要になります。
バッテリーは使い方によっても交換時期が変わるので、電圧次第では車検ごとの交換もあり得ます。
最悪、突然バッテリーが切れてエンジンがかからなくなることがあるので交換を勧められたら、(いわゆるバッテリーがあがる状態まで使う人もいますが)おとなしく交換しておいたほうがいいでしょう。
バッテリーの値段に幅がありますが、軽自動車なら1万円から1.5万円くらいが目安です。

安くするなら、バッテリーを通販で購入して、自分で交換することも可能です。軽自動車用なら5000円しないくらいです。
この場合は、バッテリーの廃棄方法をしっかりと確認してください。ホームセンターなどではバッテリーを購入したら、使用済みバッテリーを引き取ってくれるサービスを行っているお店もあるので活用してください。

ラジエター液(LLC)

2年毎、4年毎の交換が一般的で、車検ごとに交換するケースが多いようです。
ラジエター液には不凍液の他に錆止め剤が入っているのですが交換をけちると錆びる可能性が高くなり、錆びてしまうと最悪の場合はでラジエターの交換やラジエターの故障によるオーバーヒートでエンジン交換になってしまいます。
素直に交換した方がいいかと思います。
ただし、最近は長持ちするラジエター液が最初から使われているケースがあり、その場合は10年程度使えるものがあります。メンテナンスシートで確認してください。
交換は工賃をあわせて5000円前後になることが多いようです。

ブレーキオイル(ブレーキフルード

2年から4年で交換が目安です。普通の運転なら4年の交換で大丈夫でしょう。

長く乗っていると交換する

ATオイル(ATF)

ATオイル交換のタイミングは車種により大きく違います。2年程度で交換が必要になることもあれば5年乗っても10万キロ乗っても大丈夫な車もあり、交換のタイミングは難しいのですが、最近の車なら10万キロが一つの目安です。(車種によっては5年での交換を指定しているものもあるようです。メンテナンスシートにメーカー指定交換時期が書かれているので確認してみてください)
車検の時に勧められる作業ですが、高年式でなければ断っても故障には繋がらないでしょう。
交換費用は工賃とオイル代を併せて1万円程度です。

タイミングベルト

10年か10万キロで交換が目安と言われるタイミングベルトですが、タイミングベルトが切れると動かなくなり大変なので必ず交換します。
タイミングベルトは工賃が高めで軽自動車やコンパクト車で2万円程度から、部品代と合わせて2.5万円程度は必要です。

オルタネーターベルト(ファンベルト)

オルタネーターベルトは発電機を回すベルトで切れてもすぐに走れなくなるわけじゃなく、数キロ程度なら走ることも(場合によっては)可能ですが、オーバーヒートになる可能性が非常に高いので、やはり時期が来たら交換する必要があります。
(以前はファンベルトと呼ばれていましたが、現在ではファンは電動になっているためオルタネーターベルトと呼ばれるように)
交換費用はタイミングベルトと比べると少し安く、ベルト代と工賃を合わせて1万から1.5万程度です。

車種によってエアコンベルト、パワステベルトなどもあります。交換の手間を考えてオルタネーターベルトと一緒にまとめて交換することが多いようです。

オプション

下部洗浄と防錆加工

車が錆びやすい海沿いや雪が降る地域では車が錆びないようにするためのコーティングを勧められます。車検時に行うと割引が効き1万円から2万円程度だと思います。

まとめ

車検で交換する部品は以外と差がないので、2回目の車検なら前回の車検費用とそれほどかわらないと思います。
ただ、12ヶ月点検を行わずに車検ごとに部品交換を行うと、あれもこれも交換となるので費用が高くなりがちです。

整備工場も2年間全く手付かずの車は足元を見るからか、安全面を考えてかあれこれ交換を勧める傾向がある、なんて言われます。
12ヶ月点検は行わない方もいますが、車検と違い法定費用がかかりませんのでやっておく方がオススメです。