メーカーも意識するネオクラシックが注目される理由

ニスモスカイラインGT-Rインタークーラーを復刻
NISMO | NEWS RELEASE | スカイラインGT-R用 インタークーラーを復刻


マツダが初代ロードスターNAのパーツ販売を検討
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日産とマツダと立て続けに古い車のパーツ供給を行うこととなりました。どうして今になってメーカーが古い車の純正部品を相次いで販売するのか?と疑問を持ちますが、それは恐らくネオクラシックが注目されているからでしょう。

ネオクラシックの流行

どんなのがネオクラシック?

80年代から90年代初めのバブル期前後のものを指すことが多いようです。70年代くらいになると旧車と呼ばれ、さらにずっと古いものはクラシックカーと呼ばれます。旧車とネオクラシックとは区別される傾向がありますが、どこまでが旧車でどこからがネオクラシックなのかはあまりはっきりとしていません。

どこまでがネオクラシックなのか、というのも明確な線引きはありません。バブル期だけでなく崩壊後の、いわゆる失われた10年、00年代初め頃までの車をネオクラシックに含める場合もあります。車種でいえばMR-2だけの場合もあれば後継の2007年まで販売されたMR-Sもネオクラシックに含めるという感じです。このようにネオクラシックには現状はっきりとした定義はありません。

あいまいな状況ですが基本的には80年代から90年代をネオクラシックと呼ぶのがいいのでは?と思っています。

人気のネオクラシック車種

ネオクラシックで人気がある車種の一つは初代ロードスター(NA)でしょう。中古車市場ではNAの後継機NBよりも高く、今では100万円以上が中心です。マツダがパーツ供給を検討中ということもあり、高くなる一方です。

他にもスカイラインR32 GT-RやR33 GT-RGT-R以外のグレードも人気があります。特にR32 GT-Rはアメリカへの輸出が可能になり、国内の中古車がどんどんアメリカに渡っているといわれます。アメリカでR32 GT-Rは中古でも500万円程度で売られているようで、その人気が伺えます。アメリカは中古車の輸入を25年以上経過したものに事実上限定していること、また構造上左ハンドルのなかったことが重なり今になってアメリカでR32 GT-Rの人気に繋がりました。R33 GT-Rもいずれ同じようにアメリカに渡ると考えられるためか中古車市場では値上がり傾向です。

人気の理由は?

バブル期のものはいわゆるデートカーやハイソカー、スペシャリティカーと呼ばれたものがあり、ネオクラシックとして人気があります。ソアラやプレリュードなどがそうです。他にはスポーツカーも人気があります。MR-2やスープラなど。セリカはネオクラシック的な人気はそれほどでもないでしょうか?バブル期のものは効率重視の今の車と違い、非効率的で今となっては意味がよくわからない、よく言えば意欲的な車があり、それがネオクラシックの人気につながっているようです。

また、部品なども今ならなんとか手に入るというギリギリの時期ということも関係しているのかもしれません。ミニやビートルなどは世界にファンが多いので部品などの供給もありますが、ネオクラシックは新しい部品の供給は望み薄で、あるものを使っていくのが基本ですが、どうしても数は減っていきます。90年代に憧れた車もあと10年も経つと維持するのも大変になってくると思いますが今ならなんとかなりそうなので最期のチャンス、という理由です。

いずれにせよ、思い入れのある車に乗りたい、というのが理由でしょう。国産のクーペは現行品は車種が限られるので、しばらくネオクラシックの人気が続くのかもしれませんね。

直6が復活する?もしかしたら次期Zも直6に

6気筒エンジンは直6が少なくなりV6がほとんど、という状況ですが、実は直6が見直されています。直6といえば日産のRB26DETTが有名ですが、現在ではその日産には直6はなく直6を採用しているのはBMWくらいになりました。そのBMWもダウンサイジングの波に押され4気筒も増えています。その流れに逆らって、というわけではないのですがベンツのSクラス、Eクラスで直6が採用される予定です。

Sクラスなどに採用される新しい直6はターボチャージャーと電動スーパーチャージャーを組み合わせ、V8のダウンサイジングとして採用されます。ダイムラーとしては20年ぶりに直6の復活だそうです。

直6からV6へと移行した背景に衝突安全性の確保がありました。エンジンが長くなる直6で衝突安全性を確保、とくにキャビンの空間を確保するためにはフロントノーズを長くするほかなく、V6ではエンジンの横幅は広がりますが長さは短くなるため衝突安全性を確保しやすいという理由です。

しかし、直6でもコンプレッサー、オイルポンプ、ウォーターポンプの電動化によりサイズがコンパクトになり、エンジンユニットのサイズが短くなりました。また、ハイブリッド化もV6より直6の方が配置しやすいという理由もあるようです。さらに排ガス規制への対応もV6より直6の方が有利ということも重なり直6が見直されています。

他にも3気筒、4気筒、6気筒で部品を共用しコストを下げるという意味もあるようです。トヨタは3気筒エンジンを新たに開発することを表明していますが、部品を共用した直5、直6を作る可能性もあるのでは?トヨタはその前にスープラBMW製の直6を使用するようです。また日産は3リッタークラスは基本的にダイムラー製エンジンを使用する予定ですので、次期フェアレディZが直6になる可能性もあります。

ダウンサイジングの流れで6気筒のエンジンが少なくなってきていますが、最も理想的なエンジンといわれる直6の復権で面白い車が増えることは期待できそうです。

日産V型6気筒エンジンの進化

日産V型6気筒エンジンの進化

新型リーフで気になるのはやっぱりバッテリー

新型リーフは2018年に発表の予定でしたが、2017年9月に繰り上げとなりました。

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繰り上げはテスラが販売予定の廉価版、モデル3への対抗でしょう。モデル3は2017年内に販売を開始する予定で、既に40万台以上の予約が入っているとか。現行リーフの販売台数は7年間で25万台といわれるので、予約だけで一気に追い越されてしまいます。EVの販売台数で追い越されはするものの、モデル3の出荷が始まれば一気に電気自動車が盛り上がると考えているのかもしれません。

電気自動車は充電できる場所が限られること、充電に時間がかかることがネックです。そのため気になるのは一度の充電でどのくらい走れるか、航続距離です。シボレーのぼるとの航続距離は383km、モデル3は345kmの予定となっていますが、新リーフは300km程度に留まりそうです。

しかし、上位機種にはバッテリー容量をこれまでの2倍の60kWhにすることで航続距離を500km以上に伸ばしたものを用意するという噂もあります。ちなみにテスラは100kWhのバッテリーを搭載したモデルSで航続距離が572kmとなっています。現在のリーフは24kWhと30kWhの2種類ですが、バッテリーを一気に2倍というのは搭載スペースがあるのか疑問はありますが(シボレーのボルトは60kWhのバッテリーを採用しているので同程度のサイズであろう新型リーフでも60kWhのバッテリーが搭載されてもおかしくはありません)、テスラモデル3に遅れを取らない航続距離は実現するでしょう。

仮に航続距離が500kmとなると実用性は一気に向上します。現在のリーフ(30kWhタイプで航続距離は280km)でも週に一度の充電でも通勤に使える、なんて話もありますが週に一度の充電では足りない方も多いと思います。しかし500kmに伸びれば、多くの人は週に一度の充電で足りるのではないでしょうか。

バッテリー容量が増えることで航続距離以外のメリットもあります。電気自動車や一部のプラグインハイブリッドで利用できるV2H((Vehicle to Home)、車から家への給電も利便性が高まるでしょう(ちなみにプリウスPHVはV2Hが出来ないので新型リーフでは大々的にアピールするような気がします)。パワーコンディショナーの設置コストを考えると月々の電気代が安くなったとしても元をとるのは難しいかもしれませんが、災害時などの停電を考えるとメリットは十分でしょう(災害時の対策を考えるとパワーコンディショナーを設置せずに発電機を用意するのも一つの手です)。

ヤマハ 発電機 50HZ 東日本地域専用 EF23H

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新型リーフには新しいプロパイロットが搭載されるのでは?という予想もあり、これまでのEVよりもさらに未来っぽい車になりそうです。